超特急とストリングスは切っても切れないっていう話

 

 

ついに禁断のブログに手を出します。

もう思いのままにブワーーーーします。

内容はタイトル通りです。

 

 

「超特急とストリングスは切っても切れないっていう話」

 

 

そういうことです。

 

 

そもそもなんで私がここまでストリングスにこだわってるかと言いますと、

高校時代に約2年間弦楽部でヴィオラを弾き始め、

大学時代に4年間丸々大学オケに時間を費やし、

大学院時代も2年間高校のOBオケに所属するなど、

かれこれ8年間ほどオーケストラに身を捧げてきたんですね。

特に大学オケ時代は下手ながらも2曲ほどパートリーダーとしてメンバーを従えたり、上級生になるとパートで同期が1人の時期もあり、ヴィオラが高弦と低弦の間を取り持ったり支えたりする役割だったりで、弦楽器には特に思い入れが強いわけなんです。

 

 

 

そしてそんなストリングスの音色はというと

圧倒的、華、華、華、華、華。

それは圧倒的な希望であり、未来であり、平和であり、可憐であり、妖艶であり、壮大であり、高貴であり、厳格であり、幻想であり、情熱であり、刹那であり、悲愴であり、絶望である。

 

 

そんな色んな音色に変化するストリングスがポップスに交ざると、んまーーーーーーーーーコレまた、

なんという曲の世界観の拡がりなんでしょう。

 

 

そして超特急の楽曲はその世界観の作り方がとてつもなく堪んなくてそれでいて超特急そのものに合っている。

ここではそんな超特急の楽曲でストリングスが使われている中で特に特徴が見られるものをピックアップしてブワーーーーしていきます。

 

 

 

 

 

 

 

1. fanfare

 

この曲は超特急のストリングス曲の中でも金管と弦のお互いの世界観をフルに活かした曲だと思う。

 

AメロBメロにかけて電子音のリズムカウントに合わせて初めは弦、次に金管と、美味しいところを交互に持ってきたり、サビではインストとしては主となるファンファーレの旋律を吹く金管に対して副旋律を奏でるストリングスの掛け合いがたーーーーーまんない。

特に2番Aメロのストリングスのメロディーが進化を遂げて金管と合わさってスケールに幸せの密度が溢れた感じのところが本当にたまらない。

 

 

「fanfare」って意味自体がそもそもトランペットを使った曲のことを指すから、トランペットがある意味インストの旋律の主役だし、「fanfare」が表すエールや鼓舞するパワーっていう部分は金管が役割を担ってる。

 

それに対してストリングスっていうのは、ストリングスが楽曲に与える印象ってのは、「スケール感のある希望」っていう感じ。

 

まず「希望」について述べると、金管が希望への鼓舞とすると、ストリングスは「希望そのもの

それを特に表すのがCメロの旋律と最後フィナーレに入るサビの直前の「その手の中」直後の旋律。

歌詞の中の「広がり続ける世界」

その答えは「希望」であると言い切れるほどの幸せな空間をそこに作り上げる。

 

 

そして「スケール感」については、特にfanfareで言えば金管と合わさることで何倍にも広がる。そのスケール感によってもたらされる開けた世界。

 

超特急については他の曲にも言えるけど、ストリングスは他の楽器と違ってオーケストラとかではソリストじゃない限り基本1人で弾くものじゃなくて、複数人が同じ旋律を奏でて重ね合わせてる。

 

そんなふうにひとつの楽器がたくさん集まって作り出す音は、聞いただけで壮大な何かを感じさせる。

 

 

超特急の楽曲でこんなにもストリングス曲が多い所以て、こういう「スケール感」を出すためでもあるかなと思う。

 

 

初めは路上が彼らのステージで、今に比べたら決して広いとは言えない会場。

でもそこで流れる音楽は紛れもなく、目を閉じればどこまでも開けた壮大な果てしなく続く空のよう。

それは小さなステージの上でも逞しく立ち続ける彼らを、何倍も何十倍も大きく見せ、大きくさせてきたはずである。

 

大きな会場に鳴り響くのがとても似合う楽曲の数々。

 

 

「目指すはドーム」

 

 

そう決めたのも、その後押しをしたのも、どんな困難の前でも変わらず背中を押してくれたのも、ずっと超特急とともにあった楽曲あってこそなのかもしれない。

 

 

 

 

2.Gr8est Journey

 

グレジャに関してはストリングスが主役と考えていいでしょう!!!!!!

 

fanfareでも述べたようなストリングスによるスケール感はどこまでも続くレールを表し、

これからもっともっと広い世界を見せてくれるかのような希望に満ちた景色を描く。

 

 

その音色の中で " 先の先まで " と差した指の先には、誰もが自然と希望を見出す。

 

 

こういう曲調でのストリングスが作り出す音って希望以外の何者でもないのよね。

 

でも自分や聞くものと同じ視点で希望を歌うんじゃなくて、どこか遠いところから、自分たちが生きる世界線とは違うところから、まるで起こる何もかもを知っている全知全能のような、それでいてすべてを優しく包み込む空のような。

 

 

決して真っ直ぐとは言えないレールだけど、

 

「絶対、大丈夫だよ」

 

と揺るがない確信を持って曲が背中を押してくれる。

 

当たり前のことだけど、超特急の楽曲なしでは、超特急は超特急足り得なかったと言っても過言ではないと思う。

たくさんの困難も喜びも共にしてきた曲たちだからこそ、私たちは超特急自身を推していると同時に、超特急の楽曲も愛してしまっているのだから。

 

 

 

ここで超ーーーーーーーーー個人的なグレジャのストリングスの好きなところを挙げると、どこも全部好きなんだけど、サビの伸ばしの音で「シ」の音の後の半音上がった「ド」の和音感からその後畳み掛けるようにみるみる開けていく感じがとてつもなく好き。和音のことそこまで詳しくないけどエモいのだけは分かる。

あと1234・・・って続いていくところ、どんどんクレッシェンドしていくかと見せかけて5から消えるの、いいよね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

あとあとBメロのサビに向かっていくストリングスの徐々に音階を上げていく持っていき方がとても良い。

挙げだしたらもうキリない。

 

グレジャのストリングスの構成を見てみるだけでも感じる。このストリングスの音色がメロディーが自然と心を上へ、前へと運んでくれる。これを聞いて胸が高まらないはずがない。

 

 

 

 

3.a kind of love

 

 

グレジャと同様、akolのストリングスから感じられるものは全て、「希望」であり「未来」じゃないだろうか。

 

 

あのタイミングでakolがリリースされて、akolがストリングスの駆け抜ける旋律から始まる曲なのも、今考えると運命なんじゃないかと思えるぐらい。

 

7人から6人体制になって最初のシングルのイントロは、後ろから背中を押すような吹き抜ける風のような、自然と顔が上を向くような、絶対的な「希望の未来」。「よーいドン」の掛け声で駆け出してしまうような気持ちのいい加速度。

 

 

このイントロが流れた瞬間はいつでも、超特急の未来は希望に満ち溢れている。

 

「超特急なら間違いない」

 

それを知らしめるものはメンバー自身でもあり、私たち8号車でもあり、超特急を支える楽曲そのものでもある、と私は思う。

 

 

イントロが印象的なakolのストリングスだけど、Bメロやサビのストリングスも、タカシが歌うメロディーラインにところどころ添いながら、まるで一緒に歌っているかのように、となりで支えるかのように奏でられていて、タカシの持つ優しさと芯の強さにより輝きをもたらしてくれる。

なんとなくだしakolフィルター入ってるとは思うけど、サビで歌声と被るようなメロディーの動きをわりとするのはあまりないように思う。

意図してなのか、アレンジの偶然なのかは分からないけれど、超特急のボーカルとして歌い続けることを決意し覚悟したタカシを、バックで支える力強い存在として銘を受けたようにも感じる。

 

 

激しく動くストリングスの旋律は決して歩みを止めない、前に進み続ける超特急のエンジンとなり、これからも超特急にとっても8号車にとっても、大切な機動力となるだろう。

 

 

 

 

4.EBiDAY EBiNAI

 

これもスケール感の賜物みたいな曲ですよね〜。

冒頭のピアノの切なさMAXな旋律の影に静かに現れるストリングスの高音がより切なさの相乗効果をこれでもかというぐらい発揮してくる。

 

 

これまで述べたfanfareやグレジャのスケール感とは少し違い、えびえびに関してはどこか「背伸びをしたスケール感」って感じがする。

 

歌詞の若さゆえの葛藤のようなものとインストのスケール感がいい意味で合ってない感じ。

大人ぶってはみるけどやっぱり心はまだ未熟なのがもどかしくて少し違和感で。

 

 

そんでこれまでの3曲にはあまり見られなかった中低弦の音がけっこう入ってるのも、3曲とは違う印象を与える所以だと思う。

やっぱり中低弦が入るとサウンドが地に足ついてるというか落ち着くのよね。

バイオリンだけのサウンドだと突き抜けた明るさとか、希望しかないような感じになったりするけど、そこに中低弦の音域が加わることで、苦も楽も全部経験したあとに人生を達観しているような感じ。

 

ある意味歌詞の中の主人公が「こうありたい」「こうなるはずなのに」と思い描く像をストリングスのサウンドによって混じらせて、理想と現実、苦と楽のもどかしさの狭間を表してるかのようにも感じる。

 

逆にピアノのサウンドが冒頭とかが特に主人公の心情そのもののような感情剥き出しのような要素を感じるから、そこもめちゃくちゃいい塩梅。

 

 

この相反する矛盾のザワザワ感がたまんないね〜〜〜〜〜

 

 

 

そっから間奏の駆け巡るような旋律ね。

Cメロの中低音の苦しみも乗り越えた感覚。

決して苦しくないわけじゃないし、苦しいことも待ち受けてるだろうということを認める。

それも分かった上で自分は進む。

そして転調の先へ。 

 

中低弦をも含めたストリングスの壮大なメロディーによって何か1つ上へ登った、それまで自分がいた場所を見下ろし俯瞰できるような。

そんな達観した世界観。

 

 

たまらん〜〜〜〜〜〜たまらんのじゃ。

中低弦しか勝たんのですわ。

 

 

 

 

5.Snow break

 

来たよ〜〜〜〜〜〜中低弦のまじもんの見せ場!

超特急の楽曲の中でもわりかし中低弦がはっきり聞こえる曲だと思う。

 

…………聞こえない?

聞け。

 

 

中低弦がこの曲に与える影響は大きい。

重厚感。厚み。

それだけじゃない。

バイオリンだけのメロディーじゃ到底達せない、

エモの大爆発

というものが、中低弦が加わることによって起こるのです。

もう語彙力無くしてるの自覚した状態でいうけど、

とにかくエモい。まじでエモい。とてつもなくエモい。バケモン級にエモい。

 

冬ソングでのストリングスはその繊細なサウンドが余計に、手の中で溶けゆく雪のように、寒さの中で恋しくなる温もりのように、冬独特の「儚さ」や「無性に求めてしまう衝動」の具現を物の見事にやってのける。

 

 

またこの曲のストリングスも "情緒" を表すような旋律ゆえに歌詞に連動してめちゃめちゃ心情コロコロ変わるよね〜〜

サビの最初はわりかし落ち着いた旋律でどこかしんみりとしたり静かに悲しみに暮れるような。

そしてそのあとの「メリークリスマス言えないまま」の裏で奏でられる「シ」の音のオクターブの移動がしまい込めないの波となって感情を高ぶらす。たまらん。

そのあと主旋律並に動いていた旋律が「どれだけ待てばいいのですか」から急に長い伸ばしになるところも、自分の想いが溢れ出たことによる心の叫びのように切なく響く。

 

 

中低弦が入ることによって、バイオリンのユニゾンの時とは打って変わって、重厚感の中にもうどうしようもない、どうにもならない運命のようなものを感じざるを得ない。

ただ切ないだけじゃない。

 

「会いたい。」

そう想うだけではどうしようもないものがある。

と諭してるかのような悲愴感が、この曲を涙なしでは聞けないものとしてるのかもしれない。

 

 

最後のラスサビの音が少ない中で、タカシの「メリークリスマス」から静かに姿を現す低弦の音が余計、その場から動けない、動かない感じが、高弦の感情の高ぶりを表すようなキツい感じと相まって、これだけ想いは募るのに何も動くことの出来ない弱い自分を映し出すよう。

 

「君からのメッセージはまだ届かない」

「どれだけ待てばいいのですか」

 

 

動き出すことのない高ぶり続ける心。

 

 

高弦から低弦まで巧みに使ったスノブレの成し得る技です。

 

 

 

6. Yell 

 

ウェディングソング×ストリングスはもう鉄板中の鉄板だからね〜!

これでもかっていうぐらいストリングスが大活躍してる。

 

 

例えばアコギとかのいわゆるバンドで使われるような楽器が「今」を表すなら、

ストリングスは「未来

 

現実からは離れたような少しの幻想感や壮大感からくるストリングスサウンドは、今この瞬間の幸せだけでなく、これからも続くずっと先の未来が輝いていることを示唆してくれる。

 

 

また「未来」を表すと同時に、この「瞬間」のとびきりの最上級の幸せの「彩り」も表してるよう。

 

ピアノが光の粒のように色を加えるのに対して、

ストリングスは大きな筆で一気に染め上げる。

 

 

サビ直前の「タンッタンッ」や「タッタッタッタッタン」、そしてそこからの駆け上がりは平面の絵の中に収まっていた幸せの色が一気に三次元上に空間となった花吹雪のような広がり。

 

 

サビの序盤のストリングスのメロディーはこの瞬間の最上級の喜びと幸せを彩り噛み締めるかのように。

「木漏れ日に〜」からの刻みはこれから2人で作ってゆく思い出に想いを馳せるかのように。

 

 

Yellのポイントの1つは2番のBメロでバイオリンソロがあること。

 

「静かにベールを上げる、長い旅に出る。」

 

噛み締める幸せと二度と来ない今の中で、

" 僕 "はひとつの決意をする。

 

1人きりになったバイオリンのソロのサウンドは、ユニゾンによる壮大なものとは異なる代わりに、

1人の人間の、細くても決して切れない、静かで固い決意をしなやかに奏でる。

 

 

この曲の中のストリングスは刻みの音だったり、ラスサビ直前のトリルのような音だったり、

「これから始まる」ようなことを想起させることで、結婚するという今を最高点に持ってくるんじゃなくて、もっともっと幸せな時間をずっと2人で更新していくんだというワクワク感さえも感じるから、

歌詞も歌もインストも何もかもが最高のウェディングソング。

 

 

 

ぜったい結婚式にこれかけたいもんね。

 

 

 

 

7. Four Seasons

 

たくちゃんセンター曲がわりと高確率でストリングス大活躍曲なの嬉し〜🥺

 

この曲もまたストリングスは「希望」の音ではあるんだけど、これまで挙げてきた曲が新たなステージへと走り出してくまだ見ぬ世界への「希望」のようなものだとすれば、

Four Seasonsはどちらかというと、「変わらぬ日常に見出す希望」っていう感じがする。

 

特にストリングスの中にそれを感じるのがサビ。

他の曲のようにメロディーラインに対する副旋律の役割というよりも和音を優しくなぞっていくような穏やかな移り変わり。

それはまるでタイトルである「Four Seasons = 四季」そのものを表しているよう。

 

 

変わることだけが希望への道じゃない。

ささいな日常。たとえばとなりには君がいるという日常。たったそれだけの日常。

その毎日がどれも "僕" にとっての希望であり、これからも移り変わる季節の中で変わらず同じ景色を見ていたい。

そういう変わるものじゃなくて変わらないものにフォーカスを当てたようなサウンド感。

 

でも変わらないことによって決してワクワク感がなくなるわけじゃない。

そのワクワクしたような感じを与えてくれるのがBメロ。

 

1,2,3,4のカウントの中で2,3カウント休符で4から1に小節をまたぐっていうどこか遊び心にも見える音の並び。ここを弾いているストリングスを想像するだけでも笑みがこぼれる。

まるでこの曲の "僕" と "君" が2人で顔を見合わせながら笑いあってるような姿さえ浮かべる。

 

その後もやや不規則なリズムを刻んでいき毎日にワクワクの彩りを添える。

そんな日々を最高更新し続けるかのようにサビへと音階を駆け上がる。

 

 

かけがえのない「今がある幸せ」をひとつひとつ「次の今」へ紡いだいくように、

2人の「今」に優しい風が吹き抜ける。

 

 

Four Seasonsのパフォーマンス永遠に待ってます。

 

 

 

 

7. Bloody Night

 

ブラナイのストリングスは異色な使い方ですよね〜。

 

もう

THE・バンパイア

サウンド

 

 

それが表すのは「完璧な美しさ

 

フルートのような可愛らしい美しさでも、トランペットのような強さからくる美しさでもない。

 

ただただ美しい。美しさの具現。

誰も寄せつけない、ひれ伏すほどのそれ。

 

 

それは何百年も生き続け、人間を超越した美しき若さを表すにはもってこいのサウンド

 

その血に狙いを定め息を潜めて来る時を待つかのようなAメロ序盤。

そしてそれは徐々に目の前に姿を現す。

 

ミステリアスで美しいはずのその姿とは裏腹に、不本意ながらも翻弄される心の乱れをも表すかのような激しく動く旋律。

また弓を動かせば鳴り続ける、息継ぎのないせわしないメロディーからは、どこか人間離れしたようなミステリアスな印象さえも抱く。

 

 

披露した当時のメンバーも充分いい感じに決まってるけど、少し幼い美しさがストリングスによって彩られる美の力を借りてみせるのに対して、歳を重ねてどんどん美しさに磨きがかかった彼らが魅せるブラナイは、ストリングスによって作り出される美しさを従えるかのような、更に凌駕した美しさを魅せてくれる。

 

 

音源は変わってないはずなのに、熟成された超特急の美の進化によって、ストリングスのサウンドをも妖艶にする、音楽とパフォーマンスと彼ら自身の相乗効果の真骨頂とも言えるやもしれぬ。

 

 

 

 

8. Peace of LOVE

 

 

この曲におけるストリングスの世界観はまるで歌詞そのもの。

それは母のように主人公を見守るような存在。

この曲に沿って例えるならば「」。

 

弱さも強さも悲しみも喜びも、

すべてを知り、すべてを包む。

 

ストリングスの壮大さや幻想といったものからくる、ストリングスだから出せる、ストリングスにしか出せない「愛」のカタチ。

 

 

 

1番のAメロが指パッチンの音に対して、2番のAメロのピッチカートみたいな響きが加わるのもより「優しさ」を感じられて凄くグッとくる。

 

2番のゆっくりとサビに向かって刻んでゆくのだって、どんな時だって愛を与えて前に進もうとする主人公の足取りを後押しするように原動力となる。

 

 

「優しさ」って「強さ」

 

 

そう教えてくれているかのように、その音の中に「優しさ」と「強さ」のどちらをも見出す。

 

 

 

間奏はストリングスソロだからそれまでの伴奏の演奏とは少し変わった、よりソロの弾き方になったような気がして、なんだかまるで主人公が乗り移ったかのよう。

それぞれ芯が強くなったような主旋律と副旋律によって繰り広げられる見事なハーモニーは、懸命に生きて、がむしゃらに生きて、今を生き続ける、

 

「不器用なりにまっすぐ素直なありのままの君」

 

が全身全霊でぶつけるステージを表すかのよう。

 

 

 

「優しさ」や「愛」の中にもいろんな色があると思うけど、

きっとこの曲に似合う色は淡いピンクであり、

誰もが明るくなれるようなたくましく優しい「黄色」だと何度聞いても思う。

 

 

 

 

8. The End For Beginning

 

 

きました。このブログで紹介する最後の曲です。

(ここまで読んでくれた方はお疲れ様です)

 

2020/8/8の超フェス生配信ライブの1曲目を飾るという、この日最もキーとなったと言っても過言ではないこの曲を最後に持ってきました。

 

 

この曲は聞いても分かる通り他の曲とはストリングスの役割がまた打って変わる。

 

 

これまではストリングスの持つ意味やキーワードとして「希望」「壮大」「優しさ」「ミステリアス」「悲愴」といったものが出てきた。

どちらかというとテクスチャー的にはふんわりとしたようなサウンド感のほうが多かったストリングスだけど、この曲に関しては「力強さ」を感じざるをえない。

 

ストリングスってその弾き方や使われ方や編成や色んなもので、ふんわり繊細で優しくも攻撃的だったり固い決意だったり強さにも変化するんです。万能調味料ストリングス。

 

 

この曲のストリングスは「力強さ」の他にも「宇宙」をも体現していると言えるだろう。

 

ジエンドの第1音は印象的な音質をしたメロディーとストリングスのリズムによって始まる。

不思議なテクスチャーを持つ未知なるサウンド感とともに奏でられるストリングスによって、聴くものは一気に壮大なる宇宙の真ん中に放り込まれた感覚に陥る。

そこは美しく、冷たいように見えて激しく燃ゆる青。

 

そして低音などがどんどん重なっていき、この曲のひとつの "主題" とも言えるストリングスによる力強いメロディーが美しく奏でられる。

 

「力強さ」にも部類はある。

元気、パワー、ポジティブ、励まし、、、

 

ストリングスのこの曲で指す「力強さ」の部類に名前をつけるのであればそれはきっと

覚悟

 

 

色んなことを経験し、色んなものを積み上げ、色んなことを考え、色んなことに悩み、色んなことにもがき、

その先に見つけたある到達点を越えるための、越えたあとの「覚悟」

 

スノブレでも言ったように、低音が響くことによってストリングスのサウンドは、ポジティブなものだけでなくネガティブも含めたような、より奥行と幅のあるサウンドへと変化する。

その「覚悟」は悩みに考え抜いた先のものであるがゆえに「揺るがない」ものとなる。

サビのストリングスもCisでの伸ばしがまっすぐ続くことで揺るがない、見つけた覚悟の答えの先を静かに、しかし狂いなく真っ直ぐ見つけ、狙いを定めてるかのよう。

 

 

 

少しストリングスの話から広げるけど、この曲のインストのサウンドは一貫して「未知なるもの」を体現しているようにも感じる。

 

色んなところにあまり聞き馴染みがないような音が最初から最後まで出現する。

 

「未開拓の地で踊るための羽もなく」

「自分の居場所ずっと探してた」

「理想も目印もなくて」

 

「選ばれぬ道走れ」

「誰もいない道へ進む勇気」

 

「予測不能に羽ばたけ」

「何者でもなくたっていいさ」

 

「未知なるもの」の中で生まれ、

「未知なるもの」にもがき戦い、

「未知なるもの」へ自ら進み、

「未知なるもの」になる。

 

「未知なる自分」も含めた、すべての「未知なるもの」に対する決意と覚悟を、曲のあらゆるところで表してるように思える。

 

 

 

覚悟の曲といえる「The End For Beginning」

8周年の8月8日に披露したことにも、超特急自身なりの決意表明だったのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

は〜〜〜い!!!!!!(ジャンポケ斉藤の顔)

長きに渡って語り倒しました。

ここで自分がベラベラと話したことはあくまで私自身の仮説であり解釈であり妄想に過ぎません。

 

ただこれを機に超特急の楽曲のバックに流れるサウンドの良さ、ストリングスの良さを少しでも気にしてもらえたら本望です!!!!!!

 

以上、しがない超特急4号車推し、ばらんよりお送りしました。